土俵の上で力士同士が激しくぶつかり合って戦う日本の国技「相撲」。日本由来のスポーツとして国際的にも認知されています。相撲界の中でも最高番付である横綱になれば、多くの収入が得られると言われています。今回この記事では、2021年9月まで横綱として活躍した白鵬の年収や退職金について解説していきます。
白鵬の年収はいくら?
白鵬の年収について現役時代と引退した後それぞれ紹介します。
現役時代の年収
白鵬の現役時代の年収は、1億円以上と言われています。
年収の内訳は、横綱としての基本給は約3400万円。本場所で優勝する度に1000万円支給され、白鵬は年に3~5回優勝していることから優勝賞金は3000~5000万円です。また、1場所ごとにもらえる懸賞金や特別手当などで数千万円が追加されます。
白鵬は相撲だけで1億円近い収入を得ており、CMやテレビ出演料などを加えると年収1億円以上は固いと言えるでしょう。
引退後の年収
白鵬の引退後の年収は、現役時代より大きく減らし1000~2000万円と言われています。白鵬は現役力士を引退後、親方として活動し年間1200万円ほどの給与を貰っているそうです。親方としての給与の他に、CMやテレビ出演料などが加わります。
白鵬の退職金はいくらになる?
力士を引退後、13代宮城野を襲名し宮城野の親方として活動していた白鵬。2025年6月2日に日本相撲協会を退職することが発表されました。ここでは白鵬が現役力士を引退した際の退職金と相撲協会からの退職金についてそれぞれ紹介します。
力士引退時の退職金
現役力士が引退した際は、番付に基づいた「養老金」と優勝回数に基づいた「加算金」の2つを合わせた金額が退職金になります。養老金は横綱の場合1500万円、加算金は優勝1場所あたり50万円です。
白鵬の場合、養老金1500万円と加算金2250万円(45回優勝)で、退職金は3750万円になるでしょう。
また、大関や横綱には退職金と別に「特別功労金」が支払わる規定があります。支払われる金額は、横綱経験者の場合1億円前後です。白鵬は特別功労金の金額を公開していませんが、他の横綱同様1億円前後の金額を受け取っていると考えられます。
日本相撲協会からの退職金
日本相撲協会から退職した際にも退職金が支払われるそうです。
規定によると、評議員の決議により退職慰労金または功労金を支給することが可能。退職慰労金は最大3000万円、功労金は最大2億円と決まっています。
白鵬が日本相撲協会から退職金をいくらもらったのか公開していないため不明ですが、退職時に揉めたりしていなければ退職慰労金や功労金を受け取っているでしょう。
白鵬が引退した理由
白鵬が現役力士を引退した理由は「ケガによって万全な状態で相撲が取れなくなったから」です。
2021年9月に力士引退を発表するまで白鵬は右膝の状態が悪く休場が目立っていました。また、2021年はコロナ禍ということもあり、体力面も落ちていたのが原因とも言われています。
白鵬の経歴を調査
白鵬の経歴について紹介します。
生い立ち
1985年3月11日、モンゴル人民共和国ウランバートル市にて、メキシコ五輪のレスリング重量級で銀メダリストの父親と元外科医の母親との間に生まれます。モンゴルでの名前はムンフバト・ダヴァジャルガルです。
小学生の頃は毎年夏休みに祖父の牧場へ行き、馬に乗って羊の世話や井戸から水汲みなどをしていたそうです。馬で駆け巡った日々は足腰の原型を作り、後のインタビューにて「あの経験が無ければ横綱になれなかった」と話しています。
来日
来日前のスポーツは10歳の頃に遊びでモンゴル格闘技を嗜み、バスケットボールの方に熱心に取り組んでいたそうです。15歳の頃、兄が柔道の教師になったが白鵬は「どうしても相撲をやりたい」と拒否します。
母親は学業を重ねて学者になってほしいと願っていたが、相撲をやりたいと聞いてショックを受けたそうです。その後しばらくは入門させるかを両親で話し合い、滅多にしない夫婦喧嘩もします。
最終的に「厳しい修行ですぐに戻ってくる」と考え日本の相撲に入門することを許可。中等教育学校卒業後、白鵬は来日します。
入門
2000年10月に6人のモンゴル人と共に日本へ来日。大相撲で活躍した同じモンゴル出身の旭鷲山をつてに大阪府の摂津倉庫で相撲を習います。
共に来日した人達が先に入門先が決まっていく中で、小柄だった白鵬は最後まで残り見かねた旭鷲山が2代大島に相談。大島の友人である10代宮城野に受け入れられ、宮城野部屋から各界入りを果たします。
四股名は柏鵬(はくほう)にする案があったが、色白だったことから白鵬と名付けられました。
力士として活躍
白鵬は小柄な体格だったが、好き嫌いせずに大食漢だったことや熱心に稽古に打ち込んでいたことで大きく成長を続けます。
肉体の成長と才能の開花によって、白鵬は2001年5月場所と2002年7月場所の2場所と休場を除いて全て勝ち越していきます。そのまま番付を駆け上がっていき2004年5月場所で新入幕を果たし、2007年7月場所で横綱として初の土俵入りを果たします。
力士を引退
2016年に通算1000勝を飾った白鵬はその後も横綱として活躍。右膝のケガに苦しめられ休場を繰り返し、2021年9月に引退を表明します。
引退後は13代宮城野を襲名し、宮城野部屋を継承。しかし、2024年1月場所中に弟子による暴行事件が発覚し宮城野部屋は無期限で伊勢ヶ濱一門預かりとなります。宮城野部屋に所属している力士全員が伊勢ヶ濱部屋に転籍することが決定しました。
退職と新会社を設立
2025年5月場所後に宮城野(白鵬)は伊勢ヶ濱親方を通して日本相撲協会に退職届を提出。協会は6月2日に退職を承認します。
その後、相撲を世界中に広げるために新会社「白鵬ダヤン相撲&スポーツ株式会社」を設立。この会社は、アマチュア相撲の世界大会を運営する予定です。トヨタ自動車などの大手企業がスポンサーに名を連ねる可能性も言及しており、今後の活動に大きな注目が集まっています。
まとめ
今回は元横綱白鵬の年収について解説しました。
現役時代に横綱まで登り詰めたことから1億円以上の年収を得ていた白鵬。力士引退後は、親方として過ごしているため年収を大きく落としています。
白鵬は2025年5月に日本相撲協会を退職して、世界中に相撲を広めるために新会社を設立しました。今後は起業家として、白鵬がどのような活躍をしていくのか注目です。
